法律問題は誰にでも起こりうるものですが、その解決には専門的な知識と経験が不可欠です。兵庫県尼崎市の清藤法律事務所では、皆様が抱える様々な法的課題に対して、分かりやすく実践的な情報をお届けしています。
借金問題から相続、交通事故まで幅広い分野において、法律の専門家として皆様の権利を守り、最適な解決策を見つけるお手伝いをさせていただきます。このブログを通じて、法律をもっと身近に感じていただき、問題解決への第一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。
今回は「交通事故後に示談金が減額されるケースとその対処法」について解説します。
示談金が減額される主なケース
交通事故の被害に遭い、加害者側の保険会社から示談金を提示されたものの、思っていたよりも金額が低いと感じるケースは少なくありません。示談金が減額される背景には、主に次のような事情があります。
まず多いのが、逸失利益が適正に認められていないケースです。逸失利益とは、事故による後遺障害や死亡によって将来得られなくなった収入のことをいいます。後遺障害が認定されていても、障害の種類によっては「労働能力に影響がない」と判断され、逸失利益が否定されたり、大幅に低く見積もられたりすることがあります。
次に、被害者側の過失割合が大きく認定されるケースです。加害者側の保険会社は、被害者にも一定の過失があったと主張して賠償額を引き下げようとすることがあります。
さらに、素因減額といって、被害者自身の持病や体質的な特徴が損害の発生・拡大に影響したとして、賠償額が減らされることもあります。
逸失利益が認められにくい後遺障害とは
後遺障害が残っているにもかかわらず、逸失利益が認められにくいとされる類型がいくつかあります。
外貌醜状(顔や体の見た目に残る傷跡)や歯牙障害は、身体機能そのものには直接影響しないため、労働能力の喪失が争われやすい後遺障害です。ただし、接客業や営業職など対人関係が重要な職種では、仕事上の不利益が生じることは十分に考えられるため、職業や年齢などの個別事情を踏まえて判断されるべきものです。
同様に、嗅覚障害や味覚障害も、調理関係の仕事に従事している方であれば労働能力の喪失が認められやすい一方、それ以外の職種では否定される傾向があります。
また、鎖骨や骨盤骨の変形についても、外見上の変形にとどまり労働能力に直接結びつかないとして、逸失利益が制限される場合があります。
こうしたケースでも、仮に逸失利益が否定されたとしても、後遺障害慰謝料の増額という形で被害者の損害が考慮される場合がありますので、保険会社の主張をそのまま受け入れる必要はありません。
素因減額とは何か
素因減額とは、被害者自身が持つ心因的・身体的な要素が、損害の発生や拡大に寄与していた場合に、その程度に応じて賠償額が減額される仕組みです。
たとえば、被害者にもともと持病があり、その持病が事故後の症状を悪化させた場合などが該当します。加害者側の保険会社は、後遺障害診断書に「既往症あり」と記載されていると、すぐにこの素因減額を主張してくる傾向があります。
ただし、素因減額が認められるためには、被害者の身体的・心因的な要素が医学的に「疾患」と認められる程度のものである必要があります。単に体格が平均と異なるといった身体的特徴にすぎない場合は、素因減額の対象にはなりません。
素因減額が認められると、数十%もの減額がなされることもあるため、保険会社から減額を主張された場合には慎重な対応が求められます。
示談金に納得できない場合の対処法
保険会社から提示された示談金に納得できない場合、まず大切なのは安易に示談書にサインしないことです。一度示談が成立すると、原則としてやり直しはできません。
具体的な対処法としては、弁護士への相談が有効です。弁護士が介入することで、以下のような効果が期待できます。
- 保険会社の提示額が適正かどうかを客観的に判断できる
- 裁判基準(弁護士基準)での賠償額を算定し、増額交渉ができる
- 逸失利益や素因減額について、被害者に有利な主張・立証ができる
- 交渉が難航した場合に訴訟へ移行し、適正な賠償を求めることができる
交通事故の損害賠償には、自賠責基準・任意保険基準・裁判基準の3つの算定基準があり、保険会社が提示する金額は裁判基準よりも低いことがほとんどです。弁護士に依頼することで、裁判基準に近い金額での解決を目指すことが可能になります。
交通事故のお悩みは清藤法律事務所へ
示談金が不当に減額されていると感じたら、早めに専門家へ相談することが重要です。時間が経つほど証拠の収集が難しくなり、交渉で不利になるおそれがあります。兵庫県尼崎市の清藤法律事務所では、交通事故の示談交渉や損害賠償請求について、豊富な経験をもとにサポートいたします。お一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。




