法律問題は誰にでも起こりうるものですが、その解決には専門的な知識と経験が不可欠です。兵庫県尼崎市の清藤法律事務所では、皆様が抱える様々な法的課題に対して、分かりやすく実践的な情報をお届けしています。
借金問題から相続、交通事故まで幅広い分野において、法律の専門家として皆様の権利を守り、最適な解決策を見つけるお手伝いをさせていただきます。このブログを通じて、法律をもっと身近に感じていただき、問題解決への第一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。
今回は「同居・別居が相続に与える影響」について解説します。
同居・別居は遺産相続のルールに影響するのか
原則として、被相続人(亡くなった方)と同居していたかどうかで、相続のルールが変わることはありません。法定相続人の範囲や相続順位、遺留分の金額は、同居・別居に関係なく法律で定められています。
つまり、被相続人と別居していたからといって相続人の地位を失うことはなく、同居していたからといってそれだけで相続上の優遇を受けられるわけでもありません。
ただし、場合によっては同居の事実が相続に間接的に影響を及ぼすことがあります。
同居していると相続で有利になるケース
以下のような場合には、同居していた方が相続で有利になる可能性があります。
被相続人が同居人に有利な遺言書を残していた場合
被相続人が「同居していた配偶者に自宅を譲る」「同居して世話をしてくれた子に預貯金を残す」といった遺言書を作成していた場合、同居人が有利になります。ただし、遺言の内容が他の相続人の遺留分を侵害している時は、遺留分侵害額請求を受ける可能性がある点に注意が必要です。
同居人が寄与分を主張できる場合
被相続人の介護や事業への協力など、被相続人の財産の維持・増加に特別な貢献をした相続人は「寄与分」として、通常の相続分に上乗せして財産を受け取れることがあります。同居していた方は日常的にこうした貢献をしていることが多く、寄与分が認められやすい立場にあるといえます。
なお、相続人でなくても、一定の親族関係にある方が無償で介護等の労務を提供していた場合には「特別寄与料」を請求できる制度もあります。
小規模宅地等の特例が利用できる場合
被相続人の自宅の土地を、同居していた相続人が引き継ぐ場合、一定の条件を満たせば土地の評価額を最大80%減額できる特例制度があります。この制度を活用することで、相続税の負担を大幅に軽減できる可能性があります。
配偶者居住権を設定できる場合
被相続人と同居していた配偶者は、遺言や遺産分割協議によって「配偶者居住権」を取得することで、原則として亡くなるまで自宅に無償で住み続けることが可能です。また、遺産分割が決まるまでの間や被相続人の死後6ヶ月間は「配偶者短期居住権」により、一時的に居住が保障されます。
同居人がいる場合に起こりやすい相続トラブル
同居人の存在が原因で相続人間の対立が生じるケースは少なくありません。代表的なトラブルとしては、以下のようなものがあります。
同居人が自宅に住み続けることを主張するケース
不動産以外にめぼしい財産がない場合、他の相続人は不動産の売却や持分の取得を希望することがあり、同居人との間で利害が衝突しがちです。
同居を理由に多くの財産を要求するケース
法律上は同居・別居で相続分に差はつきませんが、同居していた方が「自分が面倒をみたのだから多くもらって当然だ」と主張し、話し合いがまとまらなくなることがあります。
財産の使い込みや隠匿が疑われるケース
同居していた方が被相続人の財産を管理していた場合、他の相続人から使い込みや隠匿を疑われることがあります。こうした疑いが生じると遺産分割協議が難航する原因になります。
遺留分を無視した遺言書が残されているケース
被相続人が同居人に全財産を相続させる遺言書を残していた場合、他の法定相続人の遺留分が侵害される可能性があります。遺留分侵害額請求をめぐって紛争が長期化することも珍しくありません。
トラブルが生じた時の対処法
遺産分割調停・審判の利用
相続人間の話し合いがまとまらない場合には、家庭裁判所の遺産分割調停を利用することができます。調停委員が間に入って合意形成をサポートしてくれるため、当事者だけでは解決が難しいケースでも前に進むきっかけになります。調停でも合意に至らない場合は、自動的に審判手続きに移行し、裁判所が最終的な判断を示します。
弁護士への早めの相談
相続問題は感情的な対立がからみやすく、時間が経つほど解決が難しくなる傾向があります。同居人がいるケースでは早い段階から弁護士に相談することで、遺産分割協議を円滑に進められたり、遺留分の問題に適切に対応できたりといったメリットがあります。
相続のお悩みは清藤法律事務所へ
同居・別居の問題が絡む相続は、当事者間の感情的な対立が深まりやすく、早めの対応が大切です。兵庫県尼崎市の清藤法律事務所では、相続に関するご相談を幅広くお受けしております。遺産分割や遺言書の作成についてお困りの方は、お気軽にご相談ください。




